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ストックオプションと新株予約権の違いを徹底解説 ― 法律・税務・実務の視点から

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新株予約権(SO)

スタートアップ企業を中心に広く活用されている「ストックオプション(SO)」。しかし、専門家の間では「ストックオプション=新株予約権ではない」という前提で議論されることも少なくありません。本稿では、「ストックオプション」と「新株予約権」の違いを、法律・税務・実務の3つの観点から整理して解説します。

1. 法律上の位置付け:新株予約権の一類型としてのSO

まず、会社法上の整理です。

  • 新株予約権(会社法第236条以下)とは、将来一定の条件で株式を取得できる権利の総称。
  • ストックオプションはその中でも「会社が役員・従業員に対して付与する無償または有償の新株予約権」を意味します。

つまり、ストックオプションは新株予約権の一部にすぎないという位置付けになります。

2. 税務上の扱いの違い:無償SO・有償SO・第三者向け新株予約権

税務上の分類では、以下のように整理されます。

種類対象者発行価額税務上の論点
無償SO(税制適格SO等)役員・従業員無償行使時に給与課税(一定条件で非課税)
有償SO(非適格)役員・従業員有償行使時課税+発行時の払込あり
通常の新株予約権投資家・第三者有償または無償原則として譲渡所得・資本取引等

ポイントは、役員・従業員以外の第三者に対する新株予約権は、税務上「ストックオプション」とは扱われないということです。

3. 実務上の違いと注意点

企業実務では以下のような違いが出てきます。

  • SOはインセンティブ設計の一環として設計されるため、契約書や行使条件、退職時の扱いなど柔軟な設計が重要になります。
  • 新株予約権は資金調達手段として活用されるケースも多いため、引受契約や株式価値との整合性がポイントになります。

また、ストックオプションの発行に際しては、株主総会の特別決議が原則として必要であり、会社法や会計・税務上の規制を慎重にクリアする必要があります。

まとめ

  • ストックオプションは新株予約権の一類型であり、対象者や目的によって税務・法務上の扱いが異なります。
  • 特に税務処理や発行手続きの設計において、両者の違いを明確に理解することが、誤解やトラブルの防止に不可欠です。

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