税制適格(無償)ストックオプションとは
税制適格要件を満たすストックオプションであり、権利行使時点の課税を株式売却時まで繰り延べることができます。
税制適格要件を満たす必要がある
課税の繰り延べ
税制適格要件とは
税制適格要件は、租税特別措置法に定める要件で主には以下のとおりです。
対象者の範囲 | 発行会社(及び100%子会社)の取締役及び使用人(大口株主を除く) |
権利行使期間 | 権利付与決議日から2年経過後で付与日から10年以内) |
年間行使限度額 | 権利行使者の権利行使価額の合計額が年間1,200万円以下 |
権利行使価額 | 権利行使価額が付与契約時の株式時価以上 |
→オーナー社長等に付与はしづらく、大量に付与することも難しい。=あくまでも雇われ役員、社員向け
税制適格(無償)ストックオプションの
メリット・デメリット
税制適格(無償)ストックオプションのメリット
無償で付与されるストックオプションは、権利行使時(株式交付時)に給与課税(総合課税)され、
最高税率55%と多額の税金が株式売却前に課税されます。
一方、税制適格(無償)ストックオプションでは、
権利行使時の課税がなされず
株式売却時に譲渡所得として20%程度の課税
ですむのが一番大きなメリットです。
税制適格(無償)ストックオプションのデメリット
① 税制適格要件を満たすすために、
付与株式数に限界がある。
② 上場会社では、
株式報酬費用の費用計上が必要である。
→これをクリアするために「有償ストックオプション」が開発された
有償ストックオプション