ストックオプションとは

ストック・オプション(SO)とは、会社法で規定する新株予約権の一種(会社法第236条)で、
あらかじめ定められた「価格」「数」「期間内」に自社の株式を取得(購入)することができる権利のことです。権利行使価格と売却時の株価との差をキャピタルゲインとして報酬を得る仕組みです。
<特徴>
- あらかじめ定められた価格で会社の株式の交付を受けられる権利
- 会社の役員や従業員に付与される
ストックオプションの主な種類
ストック・オプションは、SO発行時に付与者(役員・従業員)が発行会社に発行価額を払い込むことで権利が付与される有償SOと、
無償で権利が付与される無償SOで大きく分類することができます。

一定の税制要件(適格要件)を満たしたストックオプションで、課税が売却時点まで繰延べられるなどの優遇措置を受けられることが特徴です。
SO発行時に付与者(役員・従業員)が発行会社に発行価格を払い込むことで権利を取得できるSOです。付与対象者はSOを購入しているため、税務上金融商品とみなされ、譲渡所得となり税率が抑えられるという特徴があります。
1円ストックオプションとは、税制非適格ストックオプションを活用し、株式報酬型ストックオプションとも呼ばれます。権利行使価格を1円など低い価格に設定し、退職金の代用として導入されることが多いのが特徴です。
新株予約権(ストックオプション)の登記は、発行・行使・消却などの各フェーズで異なる手続きが必要となり、一般的な株式登記と比べて複雑な点が特徴です。商業登記に精通した専門家のサポートが求められます。
ストックオプションのメリット・デメリット
ストックオプションのメリット

役員、従業員の
モチベーションアップ
自社の業績がアップして株価が上昇したり、IPOすることにより上場し市場で株価が付いたりすると、ストックオプションの行使によって交付される株式の価値が増大してストックオプション付与者の利益が増加します。それに伴いストックオプションを付与された役員、従業員のモチベーションがアップします。

優秀な人材の採用
ストックオプションは、給与以外で役員や従業員に利益をもたらすので、会社の業績や株価にプラスとなる優秀な人材を採用しやすくなります。
また、ストックオプションの行使前に退職すると株式の交付を受けられないため、優秀な人材の退職抑制につながります。

ストックオプション
付与者のリスクが少ない
会社の株式を取得すると、取得後株価が下落した際には株価下落の損失を負うというリスクが発生します。
しかしストックオプションでは、付与後に株価が下落したとしても、ストックオプションの権利行使(株式の交付)をしなければ経済的損失はゼロですので、ストックオプション付与者のリスクは少なくなります。
ストックオプションのデメリット

業績悪化での
モチベーション低下
株価が下落するとストックオプションは無価値になるので、ストックオプションを付与された役員や従業員のモチベーションは低下します。

付与対象者と
付与対象外の者との摩擦
ストックオプションを付与されたものとされなかったもの、付与されたものの中でもその付与数によって、役員や従業員内で摩擦が生じる可能性があります。(正当な人事評価必要)
ストックオプションで設計する主な事項
行使価額
株式の交付を受ける際の株価です。将来的に株価が行使価額を超えると利益となります。
付与株式数
交付を受ける株式数です。
行使期間
株式の交付を受けることが可能な期間です。2022年4月1日から2024年3月31日というように決定されます。

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